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固いはずのガールズケイリンで大穴連発

 

 2012年8月21日の京王閣での決勝も、大本命の中村由香里が終始内に詰まったままで5着に敗れ、デビューからの連勝が8勝でストップ、前団が並走で隊列が短くなったところを捲った門脇真由美が初優勝、2着が戸田みよ子、3着が渡辺ゆかりで、2車単は4万5千円、3連単は32万円の大穴になっている。
 

 固い、固いといわれていたガールズでの大穴連発は事件だ。固いと信じて大金をぶちこんでいた人にはもうしわけないが、決勝での大穴連発で、ガールズはますます盛りあがりそうだ。穴党ファンが一発狙ってみようという気になるからだ。
 

 ガールズはまだスタートしたばかりで選手数も少ないし、加瀬加奈子と中村由香里の2人が常に大本命を背負って走らなければならないのだから、連戦の疲れとプレッシャーに負けたといったところか。
 

 初日、2日目の予選は狙いやすいが、決勝に関しては考えを改めたほうがよさそうだ。
 

 むしろカールズの直前に実施されているチャレンジレースのほうが狙いやすいだろう。
 

 8月15日のガールズ決勝の前に実施されたチャレンジ決勝は101期の吉澤純平が捲って優勝して、2車単は2番人気の310円。
 

 8月21日のチャレンジ決勝も、101期の金子幸央が優勝、同じく101期の巴直也が2着で2車単は1番人気の370円だ。
 

 ガールズは主力どころとその他の選手との脚力差があるので、固く決まる。だが、前述のように突っ張られたり、内に詰まったりすると波乱の決着になりやすい。
 

 しかし、チャレンジは100期や101期の新人が強さと勢いでその他の選手を圧倒するので、多少展開のまぎれがあったとしても、力で乗り越えて勝ってしまう。同じ7車立てのレースでも狙いやすさと安定感ではチャレンジのほうが上だろう。


チャレンジレースは頭鉄板


 

 今はガールズに注目が集まっていて、チャレンジのほうは前座のような状況になっているが、狙いやすさではチャレンジのほうが上だろう。

 ガールズといっしょに7月にデビューした101期の上位選手を狙っていけばほほぼまちがいないのだから。
 

 滋賀の三谷竜生はデビューから8連勝をマークしたが、特進のかかった松阪の決勝で3着に敗れた。その後の福井から再び連勝街道をひた走っており、特進しちゃう前に急いで狙っていきたい。
 

 8月の福井の予選は2車単の1番人気が120円というあんまりな配当で決着したが、準決は1番人気で220円つけているから大丈夫だ。
 

 決勝はちょっと慎重に狙っていったほうがいいかもしれないが、予選、準決は頭鉄板だ。三谷のレースは、今でいちばん狙いやすいレースといっていいだろう。
 

 栃木の坂本将太郎は59期の坂本英一の息子で、8月までに3場所走って7勝をマークしている。2場所目の500バンク大宮は予選と決勝で2着だったが、その他のレースはパワーで圧勝しており、この選手も急いで狙っておかないと特進してしまいそうな勢いだ。
 

 その他の有力どころは茨城の吉澤純平、栃木の金子幸央、高知の山本伸一だ。準決や決勝でたまに2着や3着はあるが、めったに1着を逃すことはないから安心して狙っていける。


絶対はないが、比較的狙いやすい


 ガールズやチャレンジと同じ7車立てなのがミッドナイト競輪だが、レース結果を見てみると、ガールズやチャレンジほど固くはない。
 現在、ミッドナイトが開催されているのは前橋と小倉の2か所。前橋は短走路なので先手ラインで決まりやすく、配当的にもおとなしいレースが多いので狙いやすいといえば狙いやすいが、ガールズやチャレンジのように絶対というレースはない。比較的狙いやすいという程度だ。
 基本的には先手ライン有利で、7車立てでも捲りは決まりにくく、狙い方としては9車立てのレースとさほど変わらない。9車立てよりも2車少ないので、そのぶん狙いやすいという程度である。
 400バンクの小倉の場合は、競走結果を見てみると、本命あり、中穴あり、高配当ありで、9車立てのレースとほとんど変わらない。
 前橋と違い捲りもよく決まっていて、7車立てでも狙いやすさはほとんど感じられない。
 ただ、7車立てで、先行争いや中団の取り合いなどで展開がまぎれることが少ないので、そういう意味では9車立てのレースよりは狙いやすい。
 展開のまぎれが少なく、捲りも決まり安いので、捲りの選手と先手ラインの番手の選手との1着、2着というオーソドックスなパターンの出現率も高くなっている。


結果的に1番人気で決
まっても、狙いやすい
レースとそうでないレ
ースがある。




固いレースが狙いやすいとは限らない


 ここでちょっと、車券の狙いやすさについて考えてみたい。
 

 車券的に狙いやすいのはどんなレースだろう? それはもちろん、本命の選手がファンの期待どおりにきっちりと1着を取ってくれるレースだ。
 

 ときには本命選手が勝っても2着が狂って高配当になることもあるが、それはそれで穴党の狙い目となっているのだから、本命党とっても穴党にとっても、本命選手がちゃんと勝ってくれるレースがいちばん狙いやすいレースである。
 

 ただ、本命選手といっても、その内容はさまざまだ。
 

 大きく分けると、脚力上位で本命に推されているケースと、展開有利で本命に推されているケースの2種類にな
るが、脚力上位で本命に推されているケースでも、圧倒的に脚力上位の場合、とりあえず7人あるいは9人の中で1番脚力が上位の場合、脚力的にはそれほど差はないが、近況の実績や総合力で本命に推されている場合などあり、脚力上位の本命といっても、レースによってその内容はやはりさまざまだ。

 

 そのため、結果的には1番人気で決まったレースでも、実際には狙いやすいレースと狙いづらいレースがあったりするからむずかしい。
 

 1番人気で決まったレースがすべて狙いやすいわけではなく、一見固そうなレースであっても、安易に手を出すのは危険なケースもけっこう多いのである。


見かけの強さにだまされてはいけない


 脚力上位で本命に推されている場合でも、レースによって絶対的な本命と危ない本命がいる。
 

 わかりやすい例でいえば、前述のチャレンジレースの三谷竜生だ。三谷の脚力はチャレンジの中では断然上位だから、安心して狙っていける。
 

 しかし、ガールズケイリンの中村由香里や加瀬加奈子の場合は、断然といえるほどの脚力があるとはいいがたい。
 

 たしかに中村や加瀬は勝ち星を量産しているし、勝つときはたいてい後ろをぶっちぎっているので、とてつもなく強く見える。
 

 ガールズの場合は男子の競輪とは競走形態が違うし、2番手や3番手から仕掛けていけば、たいてい後ろが千切れるようになっているのだから、着差はあまり関係ない。門脇真由美が初優勝したレースも後ろは6車身離れていたが、門脇とその他の選手にそれほど脚力の差があるわけではないのだから、ガールズの場合は着差はさほど重要ではないことがわかるだろう。
 

 たとえば男子の競輪の場合でも、初日はカマシが決まってぶっちぎりの1着を取っても、2日目はあっけなく敗退というケースがよくあるわけで、レースでの見かけの強さにだまされてはいけないのだ。
 

 だから、本命選手が脚力上位、点数上位で人気になっていても、それが必ずしも狙いやすいレースとは限らないところが競輪のむずかしさなのである。


狙い目は有力どころが
格下の選手と戦う、記
念やビッグレースの二
次予選や敗者戦だ。


敗者戦はお宝レースが多い


大荒れの日の翌日は車券的に狙いやすい



 車券的に最も狙いやすいのは本命選手が断トツの脚力上位のレースだが、チャレンジレース以外ではそういったレースにお目にかかるチャンスは多くない。

 現在の輪界最強は武田豊樹と深谷知広だが、彼ら2人を追う第2グループとの力の差はわずかだ。だからこそ、展開次第では2人があっさり敗れてしまうこともしばしばだ。
 

 しかし、優勝候補の有力どころが初日特選で大敗して二次予選回りになると、組み合わせ次第では脚力差の大きな狙いやすい番組ができあがることがよくある。
 

 有力どころが準決で敗れた翌日の敗者戦でも、脚力差の大きな狙いやすい番組ができやすい。
 

 それは記念やビッグレースだけでなく、F1やF2などでもだいたい同じだ。メインレースが波乱続きだった翌日は、狙いやすいレースが多くなる。
 

 F1てやF2ではもともとの脚力差があまりないので、記念やビッグレースの敗者戦と比べると狙いやすさではちょっと下がるが、それでも準決が大荒れだったりすると、翌日の敗者戦は本線のしっかりした買いやすい番組が多くなる。
 

 選手は勝ち上がり戦だろうと敗者戦だろうと、1着を取れればやはりうれしいし、強い選手ほど敗者戦でもしっかりと勝ち星を拾いにくるから、車券的にも狙いいやすいレースが多くなるのである。


展開有利でも大ギアの本命は買いにくい



 競輪で最後にモノをいうのはやはり脚力だ。

 本命は大きく分けると、脚力上位で人気になっている選手と、展開有利で人気になっている選手の2種類あるが、展開有利よりも脚力上位のほうがやはり狙いやすい。
 

 展開有利の本命は狙いどおりの展開になるかどうかがまず問題だし、狙いどおりの展開になっても、それをうまく活かしきれるかどうかの不安が常につきまとう。
 

 とくに最近は、猫も杓子も大ギアを使っての一発狙いの競走をするようになってきたので、展開有利の選手はますます狙いにくくなってきている。展開有利で最終4角には絶好の位置につけていたとしても、ゴール前で一発狙いの大ギアの選手に交わされてしまうケースが増えてきているからだ。
 

 たとえば2段駆けだ。以前は自力型同士が並んだ2段駆けは1+1で2の力を発揮できたが、今は大ギアのせいで2段目の選手が番手捲りを打って発進しても掛かりが悪く、スピードに乗り切る前に後ろから大捲りを打ってきた選手に飲み込まれるというケースが目立ってきている。
 

 大ギアは確かに一発狙いには有効だが、ライン戦では十分に力を発揮しきれないまま終わることが多いので、最近の競輪では展開有利の本命選手は狙いにくくなっているし、脚力上位の本命選手のほうが信頼度は高いのだ。